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月曜日, 4月 17, 2006

ピアソラ

あまりにも偉大であまりにも有名な人物の作品に急に接しようとすると、どこから手をつけたら良いのか迷うことがある。その存在を知ったのが自分の音楽人生において遅かった場合は特にだ。
アストル・ピアソラを知ったのは18歳くらいの頃。それから気になり続けていたものの、何から聴こうか迷い、選ぶのが面倒だったのでジャズにかまけていた。色々なところで流れるのでアルバムを買わなければ全く聴けないというわけでもなかったし。
しかし本人以外の演奏で「これは」と思う曲を知ると原曲が聴きたくなる。
そのきっかけは映画「12 Monkeys」のオープニング。黒地に赤の猿の環が回転し、そこで流れる Suite Punta Del Este がとても格好よかったのだ。
そこで「よし、最初に買う本人音源はこれにしよう」と思って探したのだが当時それを手に入れることは難しかった。詳しい人に聞いたところ、ライブ音源しか残されておらず、それすら入手困難とのこと。そんなわけで長い間諦めていたというか忘れていたのだ。

ふと先日この曲を検索してみたら、なんとCDが出ている。アルバムタイトルは「SUITE PUNTA DEL ESTE / THEME FROM THE MOVIE "12 MONKEYS"」。僕のような人間が沢山いたのだろう。映画での使用をきっかけにリリースされたアルバムのようだ。これを早速購入。
当然ながら映画のサウンドトラックの印象とは違うが、映画のイメージを離れて聴くことができる。とても良い。ただ気になるのは組曲なのに18分と短く、intro, fuge, choral しか無い。これが全曲じゃない気がするのだが、もしそうであるなら全曲聴いてみたいものだ。
とはいえアルバムとしては他にも代表曲と言える名曲が揃っているので私のような初心者にはうってつけである。