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金曜日, 12月 22, 2006

楽器店、渋さ知らズオーケストラ?@吉祥寺 曼荼羅

風邪も治りかけ、気分も今ひとつだが、楽器のほうは直ってる。まずは大久保へ。受け取るのはH. セルマースーパーアクション80シリーズ ll ソプラノ。
この楽器店とは20年の付き合いになるが、見積もりより多く修理代がかかったのはこれが初めて。落語の世界じゃないんだし、年の瀬だから特に金が出て行く訳でもないのに貧乏感割り増し。イメージというのは恐ろしい。
次は吉祥寺に移動。現場には丁度良い頃合いに到着。いつもと編成が違ったのに、なのか、違ったからなのか、割とさくさくとリハ終了。その編成とは、視覚系部隊は舞踏が二人だけ。ドラム・パーカス各一人、ベース二人、ギター三人、トロンボーン一人、トランペット二人、テナー二人、アルト二人、EWI 一人。鍵盤無し、バイオリン無し、ボーカルはアヤちゃんマリちゃんのみ。
入り時間も遅かったし、リハも時間がかからなかったので(後でそうと気づくのだが)呑気にラーメンを食しに出る。曼荼羅を出たところで食通鬼頭ちゃんを見つけたのでお薦めラーメン店を訊きだす。が、行列ができていたため適当な店に。やはりラーメン。理由はわからないけど、ラーメンの日なのだ。少しでも風邪に良いだろうと思い、野菜と唐辛子どっさりのやつを注文。
会場前に戻ると19:20。「まだやんないんすかね」とか聞こえるので、インフォメーションボードを見たら「19:00 開演」と書いてある。しまった。確認せずに勝手に20:00 開演だと思ってた。他にもそんなメンバーがいたようで、人数揃わず。暫く経ってから「始まるよー」ってんで店内へ。階段を下りていくと大塚君のギターが聞こえる。ステージには他に佐藤帆のみ。リトルウィング。しばらく二人にやらせるらしいが、準備が必要なメンバーはステージ上へ。私もモニターのケーブルやらストラップの準備があるので上がる。
頃合いを見計らって、弦楽器のボーイングのごとくベースを入れてみる。だんだん皆が加わり、全員揃ったあたりでテーマ大ユニゾン。ところで、未だに私は「渋さ公式テーマ」を知らない。ご存じない方が殆どだろうが、大昔は私一人でこの曲のテーマを吹いていたのだ。原曲があれだから、不明確なところは勝手にアレンジして。今日も「知らない部分」はアドリブ。
一曲目が終わったところで「本当はもっと短くやって、my one and only love でもやろうと思ってたんだけど」と不破さん。それを聞いた片山さん、何を思ったか「また逢う日まで」のイントロを吹き出す。そこで全員追従してしまうのがこのバンド。とりあえずこれは短めにやって終える。でもしっかりちゃっかり盛り上がりは作るのだ。
次、「反町鬼郎」。そのまま「ライオン」へ。この間のどこかで、ヒゴさんのベースが凄いことになっていた。トランスに使うアルペジエーターみたいに複雑なフレーズを猛スピードで反復。いいぞ。今日は遊びが多い。(崩れ過ぎな場面が無かったわけじゃないけどね)
そして、「新曲五拍子」、「股旅」、「飛行機」、「犬姫」、「仙頭」。飛行機のマリちゃんのハーモニカが良かった。しかし今日のMVP は社長に差し上げたいと思う。立ち位置の都合上、椅子に座ったままのプレイだったのだが、その佇まいと音がいつもと違った渋さ。そして、何よりも、全員の音がきちんと最後まで聴こえていたのが素晴らしい。だからこそ締めたり遊んだりができた。いや、そんな事は当たり前じゃなくちゃいかんのだが、この大編成では難しいのですよ。クラシックのオケはどうなんだろう。全員がfff の時にコンマスにはコンバスの音が聴こえているのだろうか。今度クラシックの人に会ったら訊いてみよう。